こんにちは。木下着物研究所の木下勝博です。

冒頭から妙な写真で失礼しますm(_ _ )m
こちらは美容室で鏡ごしに自撮りした写真。毎日着物生活ですので、美容室へも着物です。


ほぼ毎日365日着物/和装生活となってから私は14年ほど、妻は10年ほどになります。毎日着物となると着物産業に関わる方々の中でも少数ですので、世間一般ということになれば、かなりレアな夫婦かと思います。


既に私たちにとっては着物/和装の生活は当たり前のものになってしまっていますが、恐らく多くの皆さまにとっては新鮮な事も多いかと思います。そんなことをブログで触れることで、より多くの方に着物 /和装について関心を深めて頂ければと思います。


<9月後半にイギリスにいる甥っ子が来日した時の写真。暑い日だったので、綿麻素材の涼しい着物に長襦袢は麻。それぞれ自宅で洗濯しているもの>

さて、今日は11月12日、旧暦では10月16日。旧暦では10月〜12月が冬と言いますので、季節はまさに立冬ということになります。近年、秋の過ごしやすい気候が減り、つい最近まで暑い日があったのが、急に寒くなったような印象の年が増えました。


一般的に着物の世界では10〜5月が袷(裏地の付いた仕立て方)、6月と9月が単衣(裏地の付かない仕立て方)、7〜8月が夏物の生地を着るという慣習があります。


雑誌や書籍、教室などの影響もあり、これが厳格な「決まり事」のように思っていらっしゃる方も少なくないのですが、歴史的なことを調べてみますと、時代や地域によっても変化する慣習だということが分かってきます。

このテーマを掘り下げるのは別の機会に譲りたいと思いますが、このような「決まり事」のような固定化された慣習のイメージが着物を着ることのハードルをあげていると日々感じています。

(拙著『あたらしい着物の教科書』の中でも「新しい着物暦」として触れさせて頂いていますので、ご興味のある方はご覧頂けましたら幸いです。)

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<この時期、着用頻度の多いスーツの生地で仕立てた着物。しっかりした生地だと秋冬向けの単衣仕立てでOK>

一年中着物を着ていますと、近年の温暖化や環境の変化に上記の"着物カレンダー"では対応ができず、より生活にあった視点が必要となってきます。結婚式などいわゆる冠婚葬祭の場合は、"着物カレンダー"に沿うようにしますが、日常生活の中では、気温や天気によって柔軟に考えるようにしています。そのため、毎日着物生活になってからは天気予報(お天気アプリ)が手放せなくなりました。


個人的な体感としましては、気温が20度以上になると単衣、26-27度以上になると夏物という具合に使い分けています。

過去に五年間福岡県に住んでいたことがあるのですが、福岡では4月に入ると最高気温が20度を超え始め、裏地のある袷の着物が暑く感じ始めます。現在、在住している東京でもゴールデンウィークくらいからは最高気温が20度を越える日が増えてきます。


<先週末に友人が遊びに来た時の私たちの着物>


朝晩の天気や気候によって、下着や長襦袢、着物の素材や仕立ての種類などの組み合わせを変えてゆくことで、実は自宅の冷暖房をあまり稼働させなくても快適に過ごすことができるようになったことは、洋服生活から着物生活に変わった大きな変化かも知れません。


着物というと一般的に複雑で大変そうなイメージが強いと思いますが、着物ならではの快適さや心地よさもあり、快適に着物を着たいと思った時に、季節や自然との調和に身体や意識が向いてゆくことは、必然なのかも知れません。

【告知】
明日11月13日(水)から一週間、銀座三越さんにポップアップショップをオープンします。週末はトークショーもありますので、お近くの方は遊びにいらしてくださいませ。

「紅衣 KURENAIの色で魅せる大人コーディネート」
日時:11月13日(水) ~ 11月19日(火) 午前10時~午後8時。日曜日は午後7時30分まで
場所:銀座三越 7階 サロン ド きもの

トークショー「紅衣 KURENAIの色で魅せる大人コーディネート」
<紅衣 KURENAI>主宰木下紅子/プロデューサー木下勝博
■日時:11月16日(土)午後2時~午後2時半
■場所:銀座三越 7階サロン ド きもの
■参加無料
小物を上手に活用したコーディネートのエッセンスをご紹介する他、毎回好評の帯の前結びのデモンストレーションも行います。
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/ginza/shops/kimono/kimono/shopnews_list/shopnews06301.html